果たして。
今ここに、同じ地平に立って私たちは存在しているだろうか。
積み重ねられた時間の地層の、同時代として。
親密であり、冷酷であり、抜き差しならない、愛する、すべてのもの。
無関係なことはひとつとして、ない。
この星を一巡り。次は、どこへ行くのか。
視線の熱。
もう見て見ぬ振りはできないこの頃の出来事たちについて。
曖昧なままのこの身体で一体なにができるというのか。
それとも身体は知っているのか。
震える感覚に耳をすまし、不様にも立ち上がる。

これまで4回のソロ公演（01年「DIVE」、02年「甘露」、03年「沈める珠」、05年「一の百」）を行い、2004年度第36回舞踊批評家協会賞「舞踊批評家協会新人賞」を受賞するなど、その真摯な創作姿勢が高く評価されているダンサー上村なおか。コンテンポラリーダンスの第一人者 木佐貫邦子と舞踏の笠井叡のもとで学び、これまで木佐貫、笠井の振付作品にも多数出演している。06年11月には笠井叡振付、高橋悠治のピアノ演奏による｢透明迷宮｣にメインダンサーとして出演（06年11月東京・07年1月仙台公演）。また自身の振付による創作も精力的に行い、笠井瑞丈とのデュオを継続的に行うほか、ダンストリエンナーレTOKYO’06（スパイラルホール）では横山愛とのデュオ｢最後の星｣を発表、金沢21世紀美術館で巡演するなど、次世代を担うダンサーとして、近年ますます活動の場を広げている。
ソロダンスシリーズ5作品目となる『ニュー ホライズン』では、生命体としての身体の“新しい地平”に向かう。
一見バラバラに繰り出される身振りが連鎖し、紡ぎだされるダンスのなかで、身体の力は次第に開かれていく。そこに生まれる大きな時間の流れの一瞬にでも、今この時に在る全ての世界を感じ、同時代の痛みや歓びを観客と共有することができないだろうか。そしてその先にある地平の眩さに目を背けずに呼吸することで、身体の転機を導きだしたい。
「なぜ、身体はここにあり、表出することを欲求するのか」、ソロシリーズに一貫するテーマを反芻しながら、独自の眼差しによる舞台をめざす。

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［公演概要］

日時：	2007年2月9日（金）	開場19：00　開演19：30
	2月10日（土）	開場14：30　開演15：00
	2月11日（日）	開場14：30　開演15：00
会場：	ベニサン・ピット	（江東区新大橋2-17-12　03-3634-4141）
料金：	全席自由　一般前売 3200円　／　当日　3500円 学生（前売のみ）2500円　／　通し券（3日間）6000円 （※学生券・通し券は魁文舎のみ取扱い）

　

チケット取扱い：
チケットぴあ	0570-02-9988（オペレーター対応）
	0570-02-9999（P-コード373-432）
JCDNダンスリザーブ	http://dance.jcdn.org/
魁文舎[KAIBUNSHA]	03-3275-0220
お問合せ：	魁文舎[KAIBUNSHA] 03-3275-0220

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構成・振付・ダンス＝	上村なおか
舞台監督＝	原口佳子（officeモリブデン）
美術＝	Stephen Crawford
照明＝	関根有紀子（ぐれこはうす）
音響＝	伊東尚司
宣伝美術＝	マッチアンドカンパニー
主催＝	上村なおかＸ(エクス)
協力＝	隅田川左岸劇場ベニサン・ピット、KIRIN
助成＝	日本芸術文化振興基金
制作＝	NPO法人魁文舎、上村なおかＸ(エクス)

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上村なおか　Naoka Uemura

金沢市生まれ。89年より木佐貫邦子に師事、ダンスグループn?oの創立メンバーとして、「季節がたみ」｢EXPECT｣など数多くの木佐貫作品に出演。98年から笠井叡にも師事、以後笠井作品「青空（seikuu）」シリーズや「Spinning Spiral Shaking Strobe（木佐貫共作）」等に多数出演。02年度文化庁新進芸術家国内研修制度研修員としてコンテンポラリー、バレエ、オイリュトミーの研鑚を積む。
1995年よりソロ活動を開始、シリーズとして01年「DIVE」、02年「甘露」、03年「沈める珠」、05年｢一の百｣の4作を発表している。その真摯な創作姿勢を高く評価され、2004年度第36回舞踊批評家協会賞「舞踊批評家協会 新人賞」を受賞した。

2005年度より桜美林大学総合文化学郡非常勤講師。身体表現教室や小学校でのワークショップも行い、身体の発見と冒険を実践している。上村なおかX（エクス）代表。　
公式HP　http://www.naoka.jp　。