トラディシオン/トライゾン
もともと同じ所作から生まれ、
それぞれ独自の生を生きるために分離したとすれば、
tradition 伝統 trahison 裏切り tradition 伝統 trahison 裏切り
形を歪めながら交わりあっていることを、
それぞれの単語は、言葉全体を通じて、どんなふうに自覚するのか。
——ジャン・ジュネ『……という奇妙な単語』より
テクスト:ジャン・ジュネ
翻訳・構成:宇野邦一
出演:安部聡子 山田せつ子
監修:三浦基
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会場 | シアタートラム (154-0004 東京都世田谷区太子堂4-1-1 03-5432-1526) 東急田園都市線三軒茶屋駅(渋谷より2駅・5分)、世田谷線三軒茶屋駅となり |
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本公演は、 パフォーマンス(約60分)とトーク(約60分)の 二部構成でおおくりします 公演日程/トーク詳細: |
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2011年 8月31日(水)19:30 | |||
●鵜飼哲(フランス文学)×三浦基×宇野邦一 | |||
9月1日(木)19:30 | |||
●香山リカ(精神科医)×三浦基 | |||
9月2日(金)19:30 | |||
●杉山至(舞台美術家)×三浦基 | |||
9月3日(土)15:00 | |||
●楯岡求美(ロシア演劇・文化論)×宇野邦一 | |||
9月4日(日)15:00 | |||
●やなぎみわ(美術作家)×山田せつ子×安部聡子 | |||
※受付開始は開演の60分前 ※開場は開演の30分前
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[料金] | 日時指定・全席自由席・整理番号付 前売1,800円 当日2,000円 * |
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3枚綴りチケット 5,000円 ※同じ回を3名でご覧になる、あるいはひとりで違う回を3回ご覧いただく、どちらもOK、自由にお使いいただけるチケットです。 ※前売のみ・枚数限定 ※地点でのみの販売となります。 |
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チケット発売日: 2011年7月2日(土) 劇場友の会先行:6月25日(土)世田谷区民先行:6月26日(日) |
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チケット取扱 | 地点Web予約 コチラ(※システム提供:シバイエンジン) ※当日精算券のみの取扱。公演前日24:00までの受付となります。 ※3枚綴りチケットは別途メール(info@chiten.org)もしくはお電話(075-888-5343)で直接地点にお申し込みください。 |
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電子チケットぴあ | http://t.pia.jp/ 0570-02-9999 [Pコード:413-379] |
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世田谷パブリックシアター | チケットセンター 03-5432-1515 (10:00〜19:00) オンラインチケット(要事前登録・24時間受付) PC http://setagaya-pt.jp/ 携帯 http://setagaya-pt.jp/m/ |
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JCDNダンスリザーブ | http://dance.jcdn.org/ | ||
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お問合せ | 地点 | 075-888-5343 info@chiten.org | |
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キャスト・スタッフ
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舞台監督:
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原口佳子 |
照明:
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森規幸(balance, inc. DESIGN) |
衣裳:
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片山公美 |
宣伝美術:
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納谷衣美 |
制作:
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田嶋結菜 |
:制作協力
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NPO法人魁文舎 |
枇杷系 | |
外山りき | |
主催:
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合同会社地点 |
提携:
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公益財団法人せたがや文化財団 |
世田谷パブリックシアター | |
後援:
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世田谷区 |
助成:
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芸術文化振興基金 |
EU・ジャパンフェスト日本委員会 | |
京都芸術センター制作支援事業 | |
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安部聡子と山田せつ子で演劇とダンスの共生というものができると思って、これまでもこの企画は上演を重ねて来ました。しかし、この度、私はギブアップしたい。演劇とダンスとは、言葉と身振りと言い換えてもよろしいが、これをひとつの舞台にまとめるということは、まずもって難題なのでした。それは儚い夢でした。舞台人はこの夢を追い求める傾向にあり、私は心を鬼にしてもうやめようと二人に告白したのですが、やめないと言うのです。ひとつにまとめるなんてことをそもそも演出だとするなんて、横暴だと言うのです。確かに、これまで私が作品という概念で縛られていたことをこの二人は、もう少し緩やかに考え始めているようです。そしてやはり言葉と身振りのことは21世紀問題であることは明白なので、それを見ないふりはできないと反省しました。だから一応、目を背けずに見てはみることにしました。そして感想も一応、言うことにしました。二人はこのような演出の降板劇に目を輝かせています。儚い夢かもしれませんが、最後のチャンス。どうぞご理解、応援の程よろしくお願いします。
監修 三浦基 |
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安部聡子と山田せつ子のコラボレーションのためテキストとして考えたのは、あの繊細な挑発にみちた作品を残したジャン・ジュネの戯曲ではなく、「……という奇妙な単語」と題されたエセーのほうだ。 それはジュネの残したほとんど唯一の演劇論だったが、劇場とはどんな場所でなければならないか、舞台で響くのはどんな言葉であるべきか、実に演劇的に語っている。そこには、もうひとつの知られざる演劇が潜んでいるようだ。 しばしばジュネは、ひとの身振り(身体)と声(言葉)との間には深い断絶があることを指摘してもいる。これは演劇に深刻な問いを投げかける。 この奇妙なテキストを媒介に、ジュネの思いを引き受ける実験をしてもらいたい。演者にも観客にも深い注意を求める静かな試みだが、昨今の舞台芸術に対する大きな挑発となるはずだ。 翻訳・構成 宇野邦一 |
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プロフィール | ||
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ジャン・ジュネ Jean Genet (1910-1986) |
1910年パリ生まれ。父は不詳、母は生後7ヶ月のジュネを捨てる。少年期から泥棒や乞食、男娼のとがで逮捕されること多数。牢獄で執筆した小説『花のノートルダム』『泥棒日記』などが注目を集め、コクトーやサルトルら当時の文人から圧倒的な支持を得る。1949年にはコクトーらの運動で終身刑求刑を前に大統領からの特赦を得る。サルトルの『聖ジュネ』出版後、一時執筆を中断するがその後『女中たち』『バルコニー』など戯曲を執筆。後年はブラック・パンサーやパレスチナ解放運動の傍らに身を置き、遺作『恋する虜』はパレスチナに捧げられた。 | |
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宇野邦一 Kuniichi UNO |
1948年生まれ。現代フランス文学・思想。京都大学、パリ第8大学で学び、アルトー、ベケット、ジュネなどを主なテーマに批評的エセーを書く。現在は立教大学教授。著書に『アルトー 思考と身体』(白水社)、『ドゥルーズ流動の哲学』(講談社)、『ジャン・ジュネ』(以文社)など。訳書にベケット『伴侶』『見ちがい言いちがい』(書肆山田)、ドゥルーズ+ガタリ『アンチ・オイディプス』(河出文庫)など。 | |
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山田せつ子 Setsuko YAMADA |
明治大學演劇学科在学中、笠井叡の主宰する舞踏研究所「天使館」に入館。独立後ソロダンスを中心に独自のダンスの世界を展開し、日本コンテンポラリーダンスのさきがけとなる。1989年よりダンスカンパニー枇杷系を主宰。2000年より京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科教授(後に客員教授)としてつとめる。最近の作品に『奇妙な孤独』『ふたりいて』『薔薇色の服で』など。著書に『速度ノ花』(五柳書院)。 | |
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